スローライフやUターン、Iターンなど、都市部から豊かな自然を持つ地域への回帰が叫ばれる中、都市部と農山漁村といった地域との交流や共生を促すための情報は、日々重要さを増している。
『オーライ!ニッポン 農山漁村でゆとりとやすらぎを』は、「自然豊かな農山漁村でゆっくり休暇を取ってリフレッシュしたい」「子どもたちと一緒に農林漁業体験をしてみたい」「退職したら、いや今からでもいい!農山漁村に住んでみたい」「美しい緑や棚田、水辺の風景を守るために何か自分も貢献してみたい」といった声に対して、都市と農山漁村を結ぶ情報を幅広く提供し、応援するために開設されたウェブサイトである。
運営しているのは、財団法人都市農山漁村交流活性化機構。サイト上には、全国の都市と農山漁村との交流や、グリーン・ツーリズムに関する情報をまとめた「ふるさとデータベース」、農作業、酪農、林業などが体験できるツアーを紹介する「田舎体験旅行案内」など、豊富な情報が掲載されている。
同サイトを運営管理する財団法人都市農山漁村交流活性化機構の理事・事務局長、日野昭男さんにお話を聞いた。
「『オーライ!ニッポン』は、関係7省庁の関連機関22団体で構成される「オーライ!ニッポン会議事務局」によって運営されています。扱っている情報は、都市部と農山漁村など自然地域との対流から、環境問題、自然に根ざした教育活動の普及まで多岐にわたります。
これは『オーライ!ニッポン』会議代表の養老孟司先生の言葉ですが、都市と田舎の関係というのは、人間に例えるなら頭と体の関係になります。現在の日本は、都市ばかりになり、田舎がなくなりつつあります。日本にとって、田舎や豊かな自然は身体であり、都市部は頭です。身体がなくては頭も機能しません。
都市化に至る傾向は全国で進んではいますが、『オーライ!ニッポン』では、例えば都市部の学校が行う体験学習の場や、田舎暮らしの情報を提供し、都市と農山漁村の間を相互に行き交う新たなライフスタイルの普及を目的に運営しています。今後はよりコンテンツを拡充し、アクセス数の向上にも努めていきたいと思います。『オーライ!ニッポン』のオーライは、都市と田舎の共生・対流を意味する「往来」と、それによって互いが“オーライ(allright:健全)”な社会になれるような目標を意味して名付けられています」
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(2005年掲載)