トップページ > コラム > Net de コラム > Vol.37 DTPワークとレイアウトソフトの関係
旧来のマッキントッシュとQuarkXPress(クオークエクスプレス)という組み合わせから、ウィンドウズの環境でもレイアウトソフトの対応が進み、現在、自治体広報紙では、ウィンドウズDTPの割合が非常に高くなっています。
ウィンドウズへの転換が一気に進んだのは、日本製レイアウトソフトのEDIColor(エディカラー)の発売によるところが大きいと思います。既存の海 外製のソフトが不得手としていた、縦組み・日本語組版・表組み機能を強化したソフトで、文字枠には文字枠グリッド(原稿用紙のマス目のようなもの)を表示 し、表組み機能を標準装備、マッキントッシュ・ウィンドウズ間との完全データ互換も実現しました。ユーザー登録をすれば、無料でメーカーサポートが受けら れるので安心です。
ウィンドウズDTPの普及にさらに拍車をかけたのがInDesign(インデザイン)です。DTPに欠かせない、フォトショップ、イラストレーターと同 一メーカーであることから、データの連携が抜群によく、ワードやエクセルで作成された、各課からの原稿をほぼそのまま取り込むことを可能にしました。しか し、最新のソフトであるがゆえに、出力できない印刷会社もあります。
上記のソフトは、どちらを選択しても満足できる出力ができると思いますが、DTPソフトは、通常業務で使用しているワードなどのソフトと違って、 専門性が高いソフトのため、導入してすぐに使いこなすのは困難です。そのため基本から応用までの操作研修やテンプレートの作成などを、外部機関を活用して 取り入れるのがスムースなスタートを切るコツです。
どちらを導入しても問題がない場合は、サポートしてくれるOA販社や印刷会社が得意なほうを選ぶというのも手です。いずれにしても、自治体では担当者の 異動が数年おきにやってくるので、新任者でもすぐに紙面作成に取りかかれるようにしっかりとテンプレートを作り込んでおくことが必要です。
マイクロソフト社の新OS「Windows Vista」では、文字環境に大きな変更が行われました。一部の文字コードに、いわゆる旧字と呼ばれる字形が採用され(JIS2004に対応)、さらに従 来のウィンドウズに比べ、日本語入力で取り扱える文字が増えました。しかし、これらの文字が使われたデータはVista以外のOSで開くと表示される字体 が変わる、再現できない、などの不具合が発生する場合がありますので、データを交換する場合には注意が必要です。Vistaを使う場合は、日本語入力する 際に、環境依存文字を使用しないようにする等の注意はもちろんですが、原稿を作成するパソコン、DTPで編集するパソコン、印刷するパソコン、すべての文 字の環境をそろえる必要があります。
平成19年度秋期DTP&デジタル画像セミナーでは、最新バージョンのエディカラー、インデザインを使用してページレイアウトの実習を行います。
実際にレイアウトソフトを使用している方、導入を考えている方など、多くの皆様の参加をお待ちしています。