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Net de コラム Vol.16

HP作りの要はバランス感覚

ここ1~2年で、ホームページのメディアとしての価値が大きく変わってきたと思う。数年前までは、要覧や観光パンフレットなど印刷物と同じ情報を提供していれば良かったが、今では行政情報の提供はもちろん、施設予約や電子申請などインターネット上で幅広い行政サービスを提供することが求められている。また、内容だけでなく行政CRMやアクセシビリティなど、広報担当といえども技術面の知識も求められているのが現実である。

ホームページ作りの要(かなめ)はバランス感覚にある。様々な相反することをうまくコントロールする必要がある。「掲載内容は住民向けか、域外住民向けか?」「行政側の知らせたい情報と住民側の知りたい情報」「だれでもアクセスできるページとブロードバンドコンテンツ」「アクセシビリティを重視した無味簡素なページと画像を多々取り入れた容量の大きいページ」等、ホームページにおいて情報を公開しようとすると様々なバランスを考える必要がある。

このバランス感覚を見習うには民間企業が手本となる。特に外資の日本法人のホームページには学ぶべきところが多い。皆さんに関係あるOSを提供している会社やソフトウェアを提供している会社。そしてハードウェアを提供している会社も参考になるであろう。これらの民間企業は、目的を明確にもち、異なるユーザーをうまく切り分け、それぞれに合った形でのコンテンツを提供している。

ホームページも、通常の広報広聴活動の延長である。日ごろ、広報紙を作る場合にどのような視点で何を伝えようとしているのか? 住民向けの広聴会で何をテーマとして何を目的として開催しているのか? これらの活動がインターネットに置き換わっただけである。目的とターゲットを明確にして「最低限提供しなければならない情報と、自治体としての特徴あるコンテンツ」-この二つのバランスが魅力あるホームページ作りの第一歩である。そこから先は皆さんの熱意次第。活躍を期待したい。

しらはたやすのり

1962(昭和37)年生まれ。デザインプロダクション勤務を経てグローバルデザイン株式会社を設立

 

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