トップページ > コラム > Net de コラム > Vol.12 顔をうつす 顔をみる
連日の新聞や雑誌、TV等であふれるほどにみている人の顔。人類が存在する限り、興味と魅力がつきないのが人の顔です。その顔について写真と関係づけて少しお話します。
人の顔を撮ることはとても難しく、またおもしろいと思います。広報というものを考えると、直接、関係が深いものです。座談会、イベントなど、人の顔を撮ることは多くあります。
ただ写すことで終わらせてしまうこともできるのが人の顔ですが、少し考えて撮ると力強い、感じの良い写真が撮れます。注意することは、人の顔には肖像権がありますので事前にチェックすることは必要ですが…。
太陽光の入るところでは自然光で、人工光を使う場合でも必ず光と影があります。人の顔の向きが、正面か少し斜めか、横か(広報では横顔は多くないと思いますが)、光の方向が正面か横か斜めか、高さは高いか低いかなどの組み合わせに注目してみましょう。
西洋系の顔と東洋系ではお分かりのように骨格が違います。日本人を含めて東洋系の人の骨格を考えると、少し上の斜めの光が人の顔(被写体)を立体的に見せます。最近の日本人の顔は昔と変化してきているので、一律には言えません参考にしてみてください。
次に人の顔をよくみてください。太った人、やせた人、長い顔、丸顔、若いか中年以上か男性か女性か、こんなふうに分類してその人をその人なりに撮りたいのか、イメージを変えたいのか、若々しくか落ち着いてか(少しお年を召した方のときは眼力(めじから)が落ちてくるので注意)など、写真1カット写すというときに今までお話してきたことを頭の中に入れて撮ると以前と違ってきます。ぜひ、参考にしてください。
ただし、子どもの写真の場合は動きや表情だけを追っても十分楽しい作品ができます。このほかにもちろんフレーミング、アングルなどの写真の基本がありますが、この部分は他の先生からのアドバイスが十分にあると思い、あえて顔だけにこだわってみました。
東京写真短期大学(現東京工芸大学)助手を経て、現職に