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福祉の広報~現場からの情報発信~

  • 青木 志乃
    社会福祉法人多摩同胞会
多摩同胞会法人事務局
多摩同胞会法人事務局で。
右端が筆者、右から2番目が季刊しんあい編集長。

社会福祉法人ってどんな仕事をしているところ?老人ホームではどんな生活を過ごしているの?子ども家庭支援センターはどんな支援をしてくれるのかしら?

そんな疑問にお答えするために、私たちは、広報誌「季刊しんあい」とウェブサイト(特に「法人ブログ」や「季節のおたより」等)を通して、情報を発信しています。

広報誌「季刊しんあい」は、今年で創刊25年を迎えますが、その目的は今も昔も変わらず、「ホームの生活の中身を具体的に知ってもらうこと」と「複雑化する制度の中身やその問題点を分かりやすく伝えること」です。

ウェブサイトは、2007年9月に「分かりやすく、見やすいサイト」を目指して全面的にリニューアルしました。以前のサイトの最大の問題は、私が担当していた法人ページも含めてほとんど更新が行われていないことでした。そのため情報が古くなった結果、誤った内容に劣化しているものもあり、広報活動の最低ラインさえ守られていませんでした。実は最初に「ウェブサイトを何とかしなさい」と指示を受けたのは3年前なので、個人的にはずっと背負い続けてきた重荷をようやく降ろせた気持ちです。

「季刊しんあい」もウェブサイトも各施設から選任された担当者が取り組んでいますが、全員が介護や保育、相談業務など本務を持っています。広報の専門知識もなく、試行錯誤を繰り返しています。専門家から見ればお粗末な表現もあるかもしれません。それでも数ある社会福祉法人の中で、複数の施設を運営する法人の職員が一体となって広報誌やウェブサイトを運用しているところは、さほど多くはないと自負しています。

社会福祉法人や福祉施設が情報発信していく上で重要なことは、ご利用者のプライバシーや個人情報保護に十二分に留意すること。しかし、一方では行き過ぎると必要な福祉サービスや情報の提供を妨げる危険性があります。

例えば、私たちも虐待やドメスティックバイオレンスからのシェルター(緊急避難所)としての機能をもつ事業は、ウェブサイトに掲載していません。それはご利用者を守る一方で、シェルターを必要とする方へ情報を届けていないことになります。このような難問に頭を悩ませつつ、これからも福祉の現場からの情報発信を積み重ねていきたいと思います。

 

あおき しの

入職9年目(内1年間は留学のため休職)。社会福祉士。
ホームページ担当者会議(11人構成)の責任者を務める。
法人ブログは毎日更新中。
広報誌「季刊しんあい」編集部(13人構成)副責任者。
「季刊しんあい」は年3~4回発行。

多摩同胞会ウェブサイト http://www.tama-dhk.or.jp/

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