京都府では、災害や大事故に遭遇した人の経験や対処したノウハウを多くの人に伝えていく「危機管理の語り部」制度を2008年9月から実施しています。
その一環として、府民などを対象にした研修や講演会などで体験談や対処法を語ってもらう「危機管理アドバイザー」をこのほど認定しました。災害体験を伝承し、災害や防災に関する知識やノウハウを提供することで、府民や地域の危機対処能力を高めていくのがねらいです。
危機管理アドバイザーは現在47人が認定されています。2004年の「台風23号災害」で被災し、復旧で地元の先頭に立って対応した男性や、同じく04年に発生した「高病原性鳥インフルエンザ」で対策の陣頭指揮をとり、収束後は風評被害解消に尽力した地元町長、05年のJR福知山線列車事故で、負傷し、自らの被災体験を交え現場を取材した報道関係者や、重傷を負った大学生などが登録されています。そのほか、当時の災害(危機)対応に従事した京都府職員や関係自治体職員も認定されました。
「危機管理の語り部」制度では今後、被災体験談のデータベース化を行うとともに、体験談などをホームページで公開していく予定です。