茨城県取手市では、市の財政状況や主要な事業について解説した政策情報紙『蘖(ひこばえ)~明日のとりでを考える』を、2008年7月に創刊しました。
取手市では、市民への身近な情報提供手段として『広報とりで』を発行しています。しかし、最近は国の制度改正や市からのお知らせが中心となり、市の財政や主要事業に関する情報スペースが十分確保できていませんでした。そこで、政策に関する情報をまとめた情報紙を新たに発行し、現在進めている重要政策の課題や事業の途中経過に関する情報などを提供していくことにしました。
ちなみに「蘖」とは、「伐(き)った草木の根株から出た芽」のことで、「先人の脈々たる歩みを糧として、芽生えた新芽のイメージに、市民のみなさんと共に新たな歴史を築きたい」という思いが込められています。
『蘖』はA4判・8ページで年4回の発行。創刊号(2008年7月号)では、市財政の財源や、人口構造から見た取手市の特徴や問題点について特集しています。1995年にピーク(約8万4000人)となった後、人口は減少。ピーク時には担税力層の厚い年代構成だったものが、現在では高齢化が進み、現役世代の割合が減っていることから、将来的に、市の歳入の中心となる個人市民税についての担税力が激減すると指摘。早めに抜本策を立てる必要がある、と解説しています。そしてその対応策として、人口増加を図るための都市基盤整備事業について紹介しています。
創刊号によると、今後は、財政健全化計画と行財政改革(第2号)、平成20年度主要事業の取り組み状況(第3号)、小中学校適正規模・適正配置問題(第4号)などのテーマを取り上げる予定です。創刊号は市サイトでPDF版を閲覧することができます。